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不況に強いフェラーリの特殊性

世界中の車メーカーが不況にあえぐなか、昨年フェラーリは創業以来の記録を塗り替える3億3900万ユーロの営業利益を達成した。じつに、前年比プラス27%の増益である。日本での販売実績も、前年比15%増を記録している。なぜ、フェラーリは業績をあげることができたのだろうか。

「フェラーリは、そもそも生産台数が限定されておりますので(2008年に納品されたフェラーリは総計6587台)、納車も半年から1年以上かかるという状態です。さらに顧客層も非常に限られているため、景気の影響を受けにくいという側面はあるでしょう。しかしそれだけではなく、フェラーリのブランドに特別な意味を見いだしてくださる方がいらっしゃるからこそ、不況でも売れ続けているのだと思います」(フェラーリ・ジャパン)

確かにフェラーリは特別な車だとよくいわれる。創業者のエンツォ・フェラーリは生涯レースにこだわり、その活動資金のために市販車の生産も始めたという。F1の第1回からずっと参戦し、業績にかかわらずF1部門に投資する企業哲学がブランド価値を築いたのだろう。モーター・ジャーナリストの清水草一氏はこう語る。

「フェラーリは、一切の妥協をせずにレーシングマシンを作り続けてきました。市販車においても、なるべくレーシングエンジンに近い状態が保持されています。そんな芸術的なエンジンを積んだ車で公道を走れるというのが、フェラーリは特別といわれるゆえんでしょう。さらに、フェラーリはライセンス事業を行っています。要はフェラーリグッズを製造・販売する許可を出しているのですが、このロイヤリティ収入が売上げの3割ほども占める。いかにフェラーリのブランド力が高いかがわかりますよね」

昨年、一昨年と2年連続でF1のコンストラクターズタイトル(製造者部門)を獲得しているフェラーリ。レースの世界でも絶好調の「跳ね馬」は、不況であろうが減速する気配はなさそうだ。


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