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「あなたのパソコンはウイルスに感染している」「個人情報が漏れている」-。こうした警告がパソコンの画面に突然現れて「偽ウイルス対策ソフト」を売りつける「押し売り」が問題化する中、メールにウイルスを添付する新たな手口が現れたことが、独立行政法人「情報処理推進機構(IPA)」(東京都文京区)の調べで分かった。昨年10月から今年1月までに「偽ソフト」を導入してしまったとの相談が83件と急増しており、IPAは「新手口が急増の大きな要因」とみて注意を呼びかけている。

 ■突然

 「押し売り」は、実際に検索したように装って「ウイルスが見つかった」「スパイウエアが見つかった」と虚偽の報告を示し、「対策には有料ソフトの購入が必要」と誘導していくもの。平成17年ごろに登場したとみられる。

 以前は「バナー広告」と呼ばれるインターネット上の画像広告に紛れて現れる警告表示をクリックするとウイルスに感染、勝手に検索を始めて虚偽表示に至るる-という流れが一般的だった。

 新手の手口は、迷惑メールに添付されたファイルを不用意に開くことで感染するのが特徴だ。

 「偽対策ソフト」は40~50ドル程度。一般の正規品と大差がない値段設定で、購入するのに躊躇(ちゅうちょ)させないようにしているが、「押し売りされた対策ソフトに効果があるとは考えられない」(IPA担当者)という。

■巧妙

 偽ソフトは、「AntiVirus XP 2008」「XPAntivirus」「AntiSpyware」など、もっともらしい名称で出回っている。

 中には、正規のウイルス対策ソフトの名称に似せた表示をしたり、使用している基本ソフトウエア(OS)と関連しているかのように装うなど、IPA担当者は「少し見ただけでは見分けが付かないほど巧妙になっている」と話す。数は「数百種類に上る」(業界関係者)との声もある。

 IPAは、相談のあった偽ソフト名を公表しているが、あくまで「現状の主なもの」としており、被害のすべてを把握できない状態だ。

 ■被害

 問題は金銭的な被害だけではない。

 パソコンに入れてしまった偽ソフトを削除しようしても不可能だったり、無理に消そうとするとパソコンが完全にダウンすることもあるという。

 また、クレジットカード決済で購入する際、入力したカード番号や有効期限など個人データがひそかに取引され、悪用される“2次被害”の可能性も指摘されている。

 IPAの担当者は「押し売りソフトに引っかかる人は、ウイルス対策ソフトなど、パソコンについてあまり詳しくない人が多い」とした上で、「訳の分からないメールは開かないのが基本。ウイルス対策ソフトは、店頭で直接、安心できるものを購入するようにしてほしい」と注意を呼びかけている。


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